今日の夜は商工会議所にて創業塾があります。
ここ数年、創業塾の講師をしていますが参加者である創業(予定)者に
私が伝えられることって一体何なのか考えてみました。
中小企業診断士でもないので売り上げ拡大の原理原則とか、
そういう知見はないので、やはりここは「体験談」でしょうね。
めっちゃ大きな会社の代表というより、
ちょっと早く起業した先輩ってくらいのレベルの私ですから。
これから起業する人に対して私が言えることといえば
「事業計画は必ず破綻するよ」ってこと。
これは私の経験からも言えることです。
これまでどこかの会社に所属して、会社の傘に入って
仕事をしていた人だったら特にそうです。
社会に出たときの「違和感」があるんですよ。
それはなぜかというと、従業員の経験しかないからです。
従業員だったころの「社会観」「常識」でものを考えるからです。
経営者になると、そこがガラッと変わります。
社員の給与にしても従業員だったころは
「俺はもっと働いているんだから給料はもっと高いはず」
という感覚でいました。
私は私の実力を高く見積もっているから当然です。笑
ところが経営者になると経費についてはめっちゃシビアになります。
従業員だった頃に軽く使っていたボールペンにしても、
自分の会社の「経費」なら購入する時点で心が抵抗します。
立場が変われば正義も、常識も変わります。
従業員だったころに立案した計画もその通りになりません。
いくら緻密に計画しても、「社会観」「常識」が違うのですから。
シンプルに言えば、計画が甘いんです。
経営者になると売上計画についてはシビアに考えます。
コストについても多く見積もります。
そして、その上で楽天的に行動していく。
これが一番ベストではないかと思うんです。
最悪を想定しながら、夢を持って突き進んでいく。
矛盾していますが、会社経営ってこんな感じです。
例えるなら、アスリートが身体に故障を抱えながら全力でプレーするようなものです。
事業計画は破綻します。
その上でどう計画するか、どう動いていくか。
その覚悟を持って経営を続けていくことが重要なんだと思います。