言ったら負け!言いたいことを言わずに伝える方法が結果として強い

最近はガス屋さんの会議にオブザーバーとして参加する機会が増えてきました。チラシづくりの会議だったりするのですが私のミッションは「顧客視点」です。

 

どんな業界のどんな会議でも同じかもしれませんが、業界人が集まるとどうしても「顧客視点」が失われがちになります。そりゃそうですよね。プロばかりだもん。

 

チラシづくりの会議なんかは特にそうで、発信する側の都合ばかりを優先させがちになってしまうものです。

 

言いたいことを言わずに伝える方法

 

今日もあるチラシづくりの会議に参加してきました。

ガス屋さんと機器メーカーさんがたたき台を作ってきており、それを軸に考えていきましょうというものでした。

 

これまでは企画があったら、印刷屋に最初から丸投げってパターンが多かったけれど今回は手書きで大まかなレイアウトと記載したい内容について書かれたラフデザインが作られていました。

 

意外に気合いが入ってます。

 

こういうの、いいっすね。

実際に自分の頭を通して企画を客観視できたりするので。

 

ガス屋さんが24社くらい集まって、コンロや給湯器などの販売をするためのツールを共通で作ろうという趣旨でした。どんな情報を織り込みたいのかを協議するための会議とサンプルってわけです。

 

メーカーさんからチラシについての説明を受けたのですが、それが何とも…汗

言いたいことはわかるんです。でもそれはあくまで「言いたいこと」であって顧客が「聞きたいこと」ではありません。

 

例えば、ハイブリッド給湯器の仕組み。

簡単に言うとガスと電気でお湯を作り出す装置があります。私個人の話ですけどそのハイブリッド給湯器の説明なんて今までの人生の中で一度も思ったことがありません。

 

例えば、ZEH(ゼッチと呼びます)。

ZEHとはゼロエネルギーハウスのことで、ゼロエネルギーハウスというのは使用するエネルギーと創造するエネルギーを同じにする住宅のことで政府は●年までに新築の住宅を●%その仕様にしなさいと通達しているらしいのです。

 

私個人の見解ですけどZEHという言葉も明日になれば忘れています。覚えておこうなんてこともありません。

 

企業が顧客を「教育」することは戦略的に考えても非常に重要です。

顧客に商品やサービスについての知識・情報が増えれば欲求も高まっていくからです。

商品やサービスの良さを知ってもらえるわけですから、販売する側としても営業しやすくなりますよね。

 

そのために情報発信をするというのは理解できるのですが、重要なのは言いたいことよりも相手が「聞きたいこと」なのです。ハイブリッド給湯器を購入することで私の人生の何がどう良くなるのか。

 

住宅をZEH仕様にすることで何のメリットがあるのか。

実際に購入した人は何て言ってるのか?
(いわゆるお客さまの声です)

 

ここが顧客視点というやつです。

私はガスについては全くの素人なので、機器の説明よりも自分の利益に興味があるのです。ターゲットは主婦層なのですが、世の中に「ハイブリット給湯器の仕組みを知りたい」と熱望する主婦がどれだけいるでしょうか。

 

自分が言いたいことよりも相手が聞きたいことを発信しましょう。

 

じゃあ、その相手って誰なのか?
しっかりと見極める必要が出てくるんです。
(ターゲット設定)

 

仮にそれが40代の主婦だとしたら、チラシを見てどんなことを思い、どういう行動を起こしてもらいたいのか。次はここです。シチュエーションを妄想することです。

 

どんどん記事が長くなりそうなので、続きはまた今度にします。笑

 

───本日はここまで。

 

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学びの多い、充実した一週間を。

 

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今週のリラックスタイム
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モノ余りの時代であっても、顧客は常に新しいものを求めます。
例えばネクタイはなぜ売れるのでしょうか。日本のサラリーマンなら、タンスの中に何十本とネクタイを持っているでしょう。
「首に巻く装飾布」というネクタイの本来の役割は昔から変わっていません。しかし新しい柄が出たり、幅が変わったりすると、また買います。
つまりネクタイの本質的役割は「新しさ」にあり、顧客はそれを買おうとするのです。
(鈴木敏文:セブン&アイホールディングス)

商品の本質について、ですね。
モノではない商品の価値とは何か。

 

先の話でもそうです。ハイブリット給湯器が買いたいのではなく、それを手に入れることでもたらされるメリットが重要なのです。

 

…というわけで今週号はお終いです。
楽しい一週間をお過ごしください!!!

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