介護士をしている妻から聞いた話なんですが、
お盆前の時期って年配の方々が体の調子を崩しやすいそう。
この時期もしかしたら、
ご先祖様にお呼ばれしているのでは?って
考えてしまうくらい亡くなる方が増えるそうです。
オカルトじみている話かもしれませんが
私は結構こういった類の話を信じてしまう方なんですよ。
目に見える世界がとんでもなく広いように、
目に見えない世界だって
きちんと存在して、
きちんと広がっているんだと思います。
そういえば伊集院光がラジオで言っていたらしいですね。
おにぎりを踏みつけれる奴がいるか。
お地蔵さんを蹴り倒せる奴がいるか。
私が知っている範囲でこのような人はいません。
皆さんもそうだと思います。
そこに目に見えない何かが存在して
いるって信じているからこそ、
今日より明日をより良く生きていこう
と思えるのではないでしょうか。
君はどう生きていくのかね?
Tさんと知り合ったのは2011年。
いまから5年ほど前です。
当時私は串間市の地域づくり団体の
役員として県の事業を受託し、
串間市活性化に携わっていました。
初見は串間市でのある会議でした。
ちょうどその数日前に串間市の
情報誌 串間ヶ人(クシマガジン)を発行して
宮崎日日新聞に私が掲載されていたのですが
「やぁやぁ、こんにちは!
新聞読みましたよ。凄いですね」
と私を見つけるなり、
気さくに声を掛けてくれたのがTさんでした。
当時65歳くらいでしたが年齢に
見合わないくらいに考え方も凄く頭も柔らかく、
深い愛情と情熱を胸に秘めている方でした。
大先輩のTさんは初対面の時から
凄く好意的でした。
私の外見上年配の方に最初から
気に入られるようなことは珍しかったんです。
チャラチャラしている外見でよく誤解もされましたから。
(誤解じゃないかも・笑)
それなのに、何故かTさんは私を可愛がってくれてまして
何度か二人で飲んだこともありました。
一回は奥様の不在の時に実家に
泊まらせていただいたことも。
こう書くと禁断の世界っぽくなっちゃいますかね?(笑)
まぁ、でも事実なので仕方ない。
Tさんは苦労人です。
会社を倒産させてしまったこともあり、
生活がとても厳しかった時代も多くあったそうです。
しかし生活が厳しかったその時に毎日のように
玄関に野菜やお米がいつの間にか置かれていたとか。
Tさんの人徳だと思いました。
そんな彼の自宅に宿泊しましたが
豪邸のはずはありません。
いわゆるボロの長屋です。
そこで子供3人を育てており、
そのうちの1人は宮崎県を代表
する若者に立派に育っています。
話を戻しますが普通であれば私のような若造を
自宅に呼ぶのなら格好をつけたいじゃないですか、
人生の先輩として。
なのに、半端ないほどのボロ屋。
翌朝の朝食なんてTさんが焼いてくれたトーストでした。
私は衝撃を受けました。
この人むっちゃ格好良いと思いました。
ここまで自分に対して正直に真正面から向き合ってくれる、
お付き合いしてくれる人なんて
そうそういるもんじゃありません。
彼の懐のあまりの大きさに
私はさらに深く尊敬するようになり、
地域づくり活動での悩みを打ち明けて
いろいろとアドバイスをいただいたことも何度もあります。
その都度ごとに精神的に楽になったことも
たくさんありました。
また相手のために自分が悪者となっても
きちんと叱れる人でした。
それはやはり愛情ゆえなのです。
確実に私の人生の指針となった人でもあります。
先日、闘病中であったTさんが亡くなりました。
言葉もでないとは正にこのことで、
葬儀場で私は30分ほど動く事ができませんでした。
写真の中のTさんが私を見つめます。
目に見える世界から見えない世界へ
行ってしまわれたTさん。
こういった方々の想いを引き継いで
もっと真剣に、
力強く、
もっと泥臭く、
もっと愛情を持って、
自分自身の人生をより良く生きていきたい。
それが私にできることです。
他でもない私自身がそれをやらなくちゃ
ならないと勝手に思っています。
さようならTさん。
そしてこれからもどうぞ末永く
宜しくお願いします。
今週の名言
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☆僕が信用する人はどんな時でも
本音のあり場所を示す人だ。
本当のことがわからない時は
わからないとはっきり言える人だ。
(武者小路実篤)
本音のあり場所。
格好つけるとは自分の本音を言えてないってこと。
たいていは誰かによく思われたいという気持ちが
そうさせるのです。
もっと突き詰めて考えていくと
その誰かって「自分」だったりします。
そう、自分が可愛い。
自分のちっぽけなプライドを守ることが
重要と思っているわけです。
何から守るの?って話ですが。
傷つくことから自分を守りたい。
でもそれじゃ成長しないこともわかってきました。
年齢的にも大人にならないとね。
私はもっと傷つくべきだと思う。
自分の痛みを知ることで相手の
痛みをわかるようにしたい。
目の前の人をもっと大切にしたい。
どうすればあの人のように強く
厳しい愛情を持てるようになる?
自問自答しながら
七転八倒しながら
それでも力強く前向きに。
人生を生きていきたいと思います。
今週も張り切って参りましょう!
私はこうして生きてきたぞ。
さぁ、君はどうする?
君はどう生きていくのかね?」